抄録
脳外科手術時の硬膜欠損に対してゴアテックス人工硬膜を使わざるを得ない現在、その縫合部からの髄液漏れは大きな問題となっている。我々は吸収性のメッシュとフィブリン糊を組み合わせた新しいシール法を開発した。メッシュにあらかじめフィブリノゲン液を浸潤させて貼付した後、上からトロンビン液を滴下させてメッシュ全体を固めるものである。本法を用いない例では59例中12例で髄液皮下貯留が見られたのに対し、この方法でシールした33例中髄液漏れが観察されたのは1例のみであった。本法は小範囲の硬膜欠損や脊髄手術時のくも膜縫合などにも応用が可能と思われる。本法の実際の使用法を供覧する。