日本農芸化学会誌
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花に關する榮養化學(其の2)
花椰菜の成分と八重櫻の花,菜種の花及び花椰菜のヴイタミン
信濃 榮森本 益司
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1938 年 14 巻 11 号 p. 1353-1363

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抄録

(1) 八重櫻の花,菜種の花,及び花椰菜の一般成分を定量して主要成分は炭水化物と窒素質物なることを知つた.
(2) 現今最も一般的に食用せらるる花椰菜に就き,その窒素質物と糖類に關して實驗した結果窒素質物の主體は大部分,植物の種實に存在する所謂貯藏蛋白とは異りたる性質を示し,水溶性糖類として果糖,萄萄糖を檢出し得た.
(3) 八重櫻の花,花椰菜,菜種の花のヴイタミンの給源としての價値を知る爲に白鼠の飼育試驗を行ひ次の黙を指摘し得た.
(a) 以上3種の花何れにも相當量のヴイタミンA,B-複合體(B1,B2,B6),及びEの作用を有するもの存在す.
(b) ヴィタミンB2(Lactoflavin)の含量は花椰菜最も多く,次いで八重櫻の花にして茶種の花には少なからんと推定した.

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