微生物の核酸分解に関する研究
(第2報)醤油麹菌の酵母リボ核酸分解酵素系について
1955 年 29 巻 1 号 p. 52-57
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1955 年 29 巻 1 号 p. 52-57
1. 醤油麹菌(Asp. oryzae var. No.13)のリボ核酸分解酵素系は酵母リボ核酸を無機燐酸の脱離なしにウラニウム試薬可溶性有機燐酸化合物に分解するribonucleo-depolymerase systemと,これから2次的に無機燐酸を脱離するribonucleophosphatase systemを含む.
2. このribonucleodepolymerase systemは加熱,透析,弗化ソーダ添加,弱塩基性イオン交換樹脂IR-4B又は酸性白土との接触等の処理によつて失活しないが, ribonucleophosphatase systemはこれらの処理で容易に失活する.
3. 麹菌ribonucleodepolymerase systemの至適温度は60°附近,至適pHは4.0附近にあり, pH6.0附近で特に顕著な耐熱性(100°,10分処理で失活10%以内)を示す.
