日本農芸化学会誌
Online ISSN : 1883-6844
Print ISSN : 0002-1407
ISSN-L : 0002-1407
細菌によるフマール酸よりL-グルタミン酸の生成について(第1報)
菌の分離及び同定について
青木 良平近藤 安弘角田 俊直小川 鉄雄
著者情報
ジャーナル フリー

1959 年 33 巻 10 号 p. 843-845

詳細
抄録

(1)フマール酸よりL-グルタミン酸を生成する菌株を自然界より分離し,優良菌株32株を得,その中の最高菌株はF6-1 139菌でフマール酸4g/dl,糖3g/dlの培地よりL-グルタミン酸2.94g/dl,即ち対フマール酸74%の収率を得た.
(2)F6-1 139菌の同定を行い,B. pumitusである事を認めた.
(3)東大及び腐敗研保存のType culture 72株につき, M3培地におけるL-グルタミン酸生産能を検討,B. pumilusに次ぎB. subtilisが高い生産能を示す事を知った.その他のGenus, Speciesにも可成り広範囲にL-グルタミン酸生産株は存在するが,その生成能は前2者に比し著しく劣る.

著者関連情報
© 公益社団法人 日本農芸化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top