日本農芸化学会誌
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タマリンド種子多糖類の食品工業への応用に関する研究(第2報)
タマリンド種子多糖類のゼリー形成能について
和田 一男田村 敦小路 治
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1964 年 38 巻 7 号 p. 347-350

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抄録

タマリンド種子多糖類(TSP)のゼリー形成能について検討し,つぎの知見を得た.
(1) TSPゼリーは非常に力に富み,強靱であり,ペクチン,寒天ぜりーとは異質のゼリーである.
(2) TSPゼリーはacid in glass法よりacid in boil法で調製した方がより強い弾性をもったゼリーが得られる.
(2) 蔗糖存在下のTSPゼリー形成条件はpH 2.7,蔗糖50~55%で最強のゼリーを形成する.ぶどう糖,水あめ,粉飴,D-ソルビトール等の存在で蔗糖とほぼ同一のゼリーを形成する.
(4) TSPの粘度とゼリー強度はほぼ比例する.
(5) TSPのグレード決定のためのTSPゼリー強度測定条件について考察した.

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