1968 年 42 巻 7 号 p. 401-405
DLーイソuイシンによってrufomycinの生成が阻害された場合に,培養液中に生成されるニンヒドリン陽性のY物質の単離を試み,その物理化学的性状を調べた.
Y物質は培養液からη-ブタノールで抽出され,Dowex 50によるカラム・ク戸マトグラフィーによって単離された.本物質はmp181°C (dec.)の白色針状結晶でC16H20O2N2の分子式を有し,紫外部吸収スペクトル,赤外線吸収スペクト,およびマス・スペハルからrufo-mycin B1分子中の1成分であるトリプトファン誘導体1-(2-methy1-3-buten-2-yl) tryptophanと同定した.