1969 年 43 巻 11 号 p. 780-783
Bacillus polymyxaNo.271がグルコースから生産する多糖類(D-グルコース:D-マンノース:D-ガラクトース:D-グルクロン酸=3:3:1:2)の過沃素酸酸化を行なった結果ヘキソース残基当り0.46モルの過沃素酸を消費し,0.12モルのギ酸を生成することがわかった.スミス分解物の定量結果から,この多糖類はD-マンノースを非還元末端基とし,結合部位に(1→3)グリコシド結合をかなり多く有することが認められた.一方,部分加水分解物から3-O-(α-D-glueopyranosyluronic acid)-D-mannose, O-α(?)-D-glucopyranosyl-(1→3)-O-(α-D-glucopyranosyluronic acid)-(1→3)-D-mannoseおよびゲンチオビオースを単離,同定したので,これらのオリゴ糖類が多糖類の骨格を構成していると考えられる.