日本農芸化学会誌
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セレブロシドの酵素的合成のもうひとつの経路
中野 益男藤野 安彦
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1969 年 43 巻 11 号 p. 793-801

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抄録

代表的な糖脂質であるセレブロシドは,サイコシンが酵素的にアシル化を受けて合成されることが知られている.本研究は,動物組織の顆粒画分中で,セラミドとUDP-ガラクトースとからセラミドガラクトシルトランスフェラーゼの作用によりガラクトシルセラミドが,また,セラミドとUDP-グルコースとからセラミドグルコシルトランスフェラーゼの作用によりグラコシルセラミドが合成されることを明らかにした.このことは,セレブロシドの生合成には,サイコシンを前駆体とする既知の経路のほかに,セラミドを中間体とするもうひとつの経路があることを示すものである.

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