牛乳のカゼインミセルをその粒径ごとに分画する方法として,分画遠心分離法と密度勾配沈降分画法を組合せ,連続分別遠心分離法なるものを開発した.
この分離法では,直線密度勾配で試料の濃度がうすいほど,分離粒子の均一性が高まる傾向がしめされた.
結論として,脱脂乳の超遠心上澄液でショ糖密度勾配15~7%を調製し,これに2倍に希釈した脱脂乳を重層して11,000×g-23分,27,000×9-27分,63,000×g-58分,122,000×g-60分の順に分画する方法が,扱える試料量も多く,分画された粒子の均一性も高いことがわかった.