2019 年 2019 巻 128 号 p. 38-45
本研究の目的は新潟県佐渡市において生産されている「朱鷺と暮らす郷づくり」認証米を対象に,生物多様性保全に配慮した農法に対する消費者評価を明らかにすることである。本研究では,インターネットを通じて幅広い層を対象にアンケート調査を実施した。
本研究の結果,日頃から有機米や減農薬米を消費する消費者は認証米の認証要件に対して肯定的な評価をすることが明らかになった。また,限界支払意志額を推計した結果,農薬削減量の割合が増えることでより多くの支払い意志を示すことが明らかになった。その一方で,減農薬などではない一般的な米を消費する層では統計的に有意な差が認められなかった。