国立のぞみの園紀要
Online ISSN : 2435-0494
知的等障害者の定期健康診断の受診状況
―地域で生活する知的等障害者に焦点を当てて―
村岡 美幸志賀 利一
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2017 年 10 巻 p. 1-8

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抄録

本研究は , 昨 年度 実施し た 知 的 障 害 者 の定 期 健 康 診 断 の 結 果 を 踏ま え , 地域で生活 してい る 知 的 等 障害者 ,具体的には 家 庭 及 び GH 等で 生活する 知的等 障 害 者を 対 象 に , 定期健 康診断の 受 診 状況を 明 らか に す る こ と を 目 的 に 実施 し た . 対象は , 人 口 規模 の 異なる 2 つ の 自治体の親の 会 に 所 属 する 知 的 等 障害者 ( 18 歳 以上 ) の 保護者 と し た . その 結 果 , 160 名 ( A 県 26 名 , B 市 134 名 ) の地域生活者から回答が 得ら れ , A 県 が 20 名 ( 受 診率 76.9% ) , B 市 が 121 名 (受診率 90.3%) , 定期健康診断を 受 診し て い た . 今回の 調査は, 障害のある 者 の 支援に比較的熱心に取り組んでいる 親 の 会 の 会 員を 対象と しているこ と を考えると , その他 の知的 等 障 害 者 の 健 康 診断 の 受診状況 は , 今回の調査の数字より低い可能性がある . 早期に 介護・医療の必要度が高くなることが想定される知的 等 障害者 において ,効果的な健康診断 の実施のあり方を検討する ためにも, 今 後 , 更 なる 調査の 必要性 が 確 認 され た .

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© 2017 独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園

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https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
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