2009 年 2 巻 p. 36-49
地域生活移行のためのアセスメントを作成することを目的に、平成15年に国立のぞみの園個別支援計画(アセスメント)を用いて収集された入所者501名のデータを用いて分析を行った。その結果、数量化3類を用いた分析により、国立のぞみの園の入所者の特徴を示すアセスメント項目が18項目であることが分かった。また、これらのアセスメント項目はADL項目群、コミュニケーション項目群、危機回避項目群、余暇項目群、社会性項目群、の5つのグループに分かれることが分かった。また、地域生活移行をした群において全般的にアセスメント得点が高いことが確認された。しかし、地域生活移行をした群において、アセスメント得点が高くない場合にも地域生活移行が達成されるケースも確認され、その際にはアセスメント項目以外の環境要因が地域生活移行に影響していると考えられた。