抄録
日本語の「月(つき)」は豊かなメタファー的意味を持っている。認知言語学の視点から見ると、メタファーは人間の認知メカニズムを反映している。認知言語学の重要な理論である概念ブレンディング理論は、概念ブレンディングネットワークを構築することにより、メタファー的意味の生成を有力に解釈している。本稿では、日本の文学作品から用例を選択し、概念ブレンディング理論を用いて、日本語の「月」のメタファー的意味とその形成過程を分析した。日本語の「月」のメタファー的意味は、多様性の中に共通性を備え、安定性の中で変化しており、客観的要因と主観的要因の双方の影響を受けている。