抄録
経皮内視鏡的空腸瘻造設術 (direct percutaneous endoscopic jejunostomy, 以下 DPEJ) は胃全摘後や腹膜播種症例において困難とされている.今回,胃癌術後の腹膜播種により消化管閉塞をきたした 4 例を対象に,腸管減圧を目的とした DPEJ を施行し閉塞症状の緩和を試みた.イレウス管に伴う不快感は全例で解消し,3 例において 1 日の嘔吐の回数が減少した.また,重篤な合併症はみられなかった.DPEJ は,日常的に行われている経皮内視鏡的胃瘻造設術 (percutaneous endoscopic gastrostomy) と同じ手技で行えることから,十分な経験があれば,胃全摘後や腹膜播種症例であっても,癌末期における消化管閉塞症状の緩和処置として,安全でかつ有用な方法であると考える.