日大医学雑誌
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症例報告
胸肋鎖骨間異常骨化症を呈した原発性胆汁性肝硬変症
宮川 浩至青木 正紀早川 純子山上 賢治金子 菜穂天木 秀一西成田 進荒川 泰行
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2010 年 69 巻 2 号 p. 86-89

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抄録
64 歳の女性がぶどう膜炎の原因精査目的で当院内科を受診した.症状として前腕の皮膚掻痒を訴えていた.血液検査では赤沈の亢進,胆道系酵素値の上昇,総コレステロール値の上昇,抗核抗体の上昇を認めた.胸部レントゲン写真では胸肋鎖関節部の異常骨化像を認めた.肝機能障害の精査中に抗ミトコンドリア M2 抗体の陽性が確認され,原発性胆汁性肝硬変症 (PBC) と診断した.ウルソデオキシコール酸の内服により皮膚掻痒は軽快し,肝機能異常も正常化した.超音波,腹部 CT など画像上,肝硬変症の所見は認められず,安定して経過している.胸肋鎖骨間異常骨化症 (ISCCO) は掌蹠膿疱症,乾癬などの皮膚疾患に合併することが多く,血清反応陰性脊椎関節症 (SpA) の一つと考えられている.PBCにはシェーグレン症候群や強皮症が時に合併し,関節症状を呈することがあるが,PBC と ISCCO との合併は文献上見当たらず稀である.
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© 2010 日本大学医学会
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