日大医学雑誌
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症例報告
被殻出血後の睡眠時無呼吸症候群に対して良好に管理されていた CPAP 治療からAdaptive Servo Ventilation 治療が必要となった 1 例
星 真実子陳 和夫神津 悠平沼 久人倉田 原哉吉野 篤緒権 寧博
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2023 年 82 巻 2 号 p. 95-99

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抄録

症例は 74 歳男性.元来,習慣性いびきを呈していたが,X-4 年に右被殻出血を起こし,当院脳神経外科の外来通院をしていた.X-2 年に他院で閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (obstructive sleep apnea syndrome: OSAS) と診断され(睡眠 1 時間あたりの無呼吸低呼吸数, apnea hypopneaindex: AHI: 25.6)にて,continuous positive airway pressure(CPAP) 治療が導入され,X 年より当院睡眠センターに転院された.転院当初は機器から判定される AHI は極めて安定した状態でコントロールされていたが (AHI: 0.4–2.5),X+5 年 3 月頃よりコントロール不良になり CPAP圧の(固定圧 8 ~11 cmH2O,変動圧 4 ~12 cmH2O)調節が行われたが,AHI は徐々に 20 程度まで上昇を認めた.機器から得られる資料から central sleep apnea (CSA)の出現が示唆され,被殻出血後,心拡大,加齢などからも CSA の合併も疑われので,X+8 年 4 月より,機器を順応性自動制御換気,2 相性陽圧器 (adaptive servoventilation; ASV) に変更したところ,機器から判断される AHI は 3.8 と顕著の改善がみられ,日中の眠気などの症状の改善も見られた.被殻出血後に治療が必要な OSASを発見され,CPAP にて数年間良好に治療管理されていた経過中に,呼吸イベントの再増加に対して,ASV 使用により再度コントロール良好になった患者を経験した.脳卒中後の睡眠時無呼吸の残存は再発の頻度が高くなると報告されているので,本症例を報告した.

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© 2023 日本大学医学会
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