2026 年 2 巻 1 号 p. 338-342
[背景]アルツハイマー病は多因⼦性であり、遺伝的素因に加えて栄養不⾜・糖代謝異常・環境要因など可逆的要因を評価し、多⾯的に介⼊することが重要である。
[症例]59 歳⼥性。軽度認知障害を呈し、MMSE 27 点、NCI 10 点で受診。APOE ε3/ε4、ホモシステイン 13.7μmol/L、25OH ビタミンD 11.1ng/mL などの栄養関連異常やHOMA-R1.93 の糖代謝異常を認めた。ReCODE protocol(リコード法)に基づき、低GI ⾷・12 時間絶⾷・砂糖およびグルテン/カゼイン制限、タンパク質1.5g/⽇以上の摂取を指導し、ビタミンB 群・ビタミンD・鉄・α リポ酸などの補充、週3 回の有酸素運動、睡眠衛⽣指導、有害物質対策(空気清浄機、浄⽔器、エアコン清掃)を⾏った。6 か⽉後、MMSE では24 点と低下したが、NCI は89 点へ著明に改善し、ホモシステイン8.3μmol/L、25OH ビタミンD 66.4ng/mL など複数指標が改善した。
[結論]軽度認知障害に対し、遺伝的素因と可逆的要因を評価した多⾯的な介⼊後、複数の認知機能指標に変動が認められた。