2006 年 43 巻 p. 25-28
近年,特に宇宙開発の分野では,フレキシブルアームなどの軽量かつ低剛性の機械装置が求められて いる.しかし,低剛性の機械装置には非線形振動が発生しやすく,制御が困難であるといえる.本研究ではフレキシブルアームに生じる振動の抑制法を開発することを目的とし,間欠外力による制振を試みる.外力を衝撃的に与え続ける間欠外力の効果を確認するため,本報では座屈した金属板を用いたDuffing振動系をフレキシブルアームのモデルとして用い,制振実験を行う.金属板に与える周期外力の振動数を変化させて掃引実験を行った結果,周期外力の振動数を1Hzから30Hzまで上昇させた場合と,30Hzから1Hzまで下降させた場合では,金属板の振幅が異なることがわかった.さらに振動数を4.4Hzに固定して間欠外力を付加したところ,特に9Hzの周期外力を受ける場合に大きな制振効果が得られた.