日本内分泌外科学会雑誌
Online ISSN : 2758-8785
Print ISSN : 2434-6535
特集1
甲状腺良性結節の手術適応
佐藤 真実, 中島 範昭, 新國 僚祐, 宇田川 輝久, 萩原 義也, 田中 美也子, 佐藤 未来, 高橋 淑郎, 藤盛 啓成, 石田 孝宣
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2023 年 40 巻 4 号 p. 212-218

詳細
抄録

甲状腺良性結節を診療する頻度は高いが,2018年のガイドラインには治療指針の記載がなく,その手術適応は各施設に任されている。そこで,術前FNAで非悪性と診断され,当院で手術を行った118例を対象に,診療録より後方視的に手術適応について検討した。2010年のガイドラインの良性腫瘍手術適応9項目に,気道狭窄を加えた10項目を,3要因(機能的・質的・物理的)に分けて検討した。機能的要因としては,RAIやPEITを希望しない機能性結節は手術でよいと思われる。質的要因としては,超音波で悪性を否定できない所見がありかつFNAで良性以外の結節は悪性の割合が高く,手術適応としてよいと思われる。物理的要因としては,腫瘍径が大きく物理的要因の該当項目数が多い症例や,気道狭窄をきたしている症例は手術適応でよいと思われる。良性結節における手術適応は,複数の要因を加味した上で,手術のリスクとメリットを天秤にかけ,十分なICのもと手術か経過観察かを総合的に判断していく必要がある。

著者関連情報
© 2023 一般社団法人日本内分泌外科学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top