2009 年 41 巻 2 号 p. 135-136
カナダのトロント市の障害児に関連する4機関で聞き込み調査を行い, 障害児の医療・療育について東京都との相違を調べた. 調査内容は, 障害児の医療・療育, 在宅サポート, 最終的な居住先とした. 一般医療は家庭医, 救急医療は小児科医, 専門医療は小児神経科医や発達小児科医が担当していた. 入院が長期化した際は, 療育センターへ転院し, 在宅移行プログラムを受けていた. 在宅移行困難時は, 少人数居住施設へ移行し, 18歳以後は成人のシステムに移行していた. 各種医療機関による連携のもと多数の専門職種が障害児医療・療育に携わり, 医療連携を行っていた. 両都市の利点を生かし, 東京都でも医療連携システム構築が必要と考えられた.