脳と発達
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シンポジウムⅣ:小児神経学的側面から見た脳神経外科的アプローチ
潜在性二分脊椎の診断と治療
—タイプ別に見た治療指針の決定と諸問題—
栗原 淳四條 克倫西本 博
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2009 年 41 巻 3 号 p. 191-196

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抄録

 潜在性二分脊椎症には脊髄脂肪腫や先天性皮膚洞など様々な病態が存在するため, その治療指針に関しては病態別に検討をする必要がある. また, これらの疾患には仙尾部の皮膚異常 (skin stigmata) を高率に伴うため, 早期診断にはskin stigmataに十分注意をする必要がある. 本検討では潜在性二分脊椎症のうち脊髄脂肪腫, 先天性皮膚洞, 終末脊髄囊瘤, meningocele manquéについて, それぞれの病態における治療上の問題点と今後の展望について自験例の分析をもとに検討を行った. また, 日常臨床でよく遭遇する仙尾部皮膚陥凹のMRI所見について併せて報告する.

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© 2009 一般社団法人日本小児神経学会
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