2009 年 41 巻 6 号 p. 457-461
Vitamin B6再投与により, 良い治療効果が得られた症候性West症候群の2症例を経験した. どちらも1回目のvitamin B6投与を十分な効果判定がされないまま中止されていた. 症例1は初回投与時に脳波の改善がみられないということで早期に中止され, 2回目の合成ACTHを含め多剤が無効であったが, vitamin B6の再投与が著効した. 症例2ではvitamin B6は副作用のため中止されていたが, 内服中のvalproate sodiumに追加したところ著効した. どちらも周生期障害による重篤な頭蓋内病変を有しており, 合成ACTH療法の施行が困難であった. Vitamin B6が有効である可能性が高い症例に対しては, 投与量および併用薬剤を変更して再評価してみる価値があると考えられた.