2010 年 42 巻 1 号 p. 29-33
Kiddie Continuous Performance Test (K-CPT) の臨床応用のための基礎的知見を得ることとその適用年齢の検討を行うことを目的とし, 4~18歳の健常児 (者) 327名を対象に同検査を実施した. その結果, K-CPTの全評価指標に有意な発達的変化を認めた. 見逃しエラー数と反応スタイルは10歳頃からフロア効果を示し, 反応時間や弁別精度などの評価指標は思春期頃まで発達的変化が持続した. 男児は女児よりお手つきエラー数が多く, 弁別精度に性差が認められた. 本検査は学童期まで適用でき, 所要時間が短くてすむことから発達障害などへの臨床応用が期待される.