脳と発達
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原著論文
小児てんかんのけいれん重積に対するmidazolam点鼻投与の有効性と薬物動態に関する検討
九鬼 一郎川脇 壽井上 岳司温井 めぐみ木村 志保子岡崎 伸富和 清隆石川 順一外川 正生塩見 正司
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2010 年 42 巻 1 号 p. 34-36

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抄録
 小児てんかんのけいれん重積に対するmidazolam (MDL) 点鼻投与の有効性と薬物動態を検討した. けいれん重積発作の既往があり, diazepam投与 (静脈もしくは坐薬投与) が無効であった症例を対象とした. MDL点鼻投与は有効性が高く (完全止痙 : 65%), 速効性 (平均5.7分) があり, 今回の投与量 (平均0.26mg/kg) では呼吸抑制は認めず安全性が確認できた. 経時的な濃度測定が可能であった症例では, 10分以内に急速な血中濃度の上昇が認められた. 投与方法が簡単で安全に使用できるため, 小児救急現場において有用な手段と考えられた.
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© 2010 一般社団法人日本小児神経学会
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