脳と発達
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症例報告
両側大脳基底核に左右対称性の病変を認めた急性散在性脳脊髄炎
荒井 洋実後藤 知英木村 直子三山 佐保子
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2013 年 45 巻 6 号 p. 457-460

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抄録
 8歳の女児. 発熱4日目 (第4病日) に不随意運動を伴う意識障害を呈し, 第5病日に入院. 頭部MRI検査で, 大脳基底核に左右対称性にapparent diffusion coefficient mappingで高信号を呈する浮腫性病変を認めた. ステロイドパルス療法で臨床症状は改善し, 後遺症を残さず回復した. 咽頭の溶連菌迅速検査は陽性, 血清ASO値と髄液ミエリン塩基性蛋白の上昇が認められた. 画像所見・髄液所見・ステロイドに対する反応性から, 本症例は溶連菌感染に関連する急性散在性脳脊髄炎であったと考えられた.
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© 2013 一般社団法人日本小児神経学会
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