脳と発達
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シンポジウム11:ゲノムの構造・機能から見た発達障害疾患の病態理解
発達障害に関わるゲノム構造異常と疾患感受性遺伝子
山本 俊至
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2014 年 46 巻 2 号 p. 131-135

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抄録

 近年のDNA解析技術の著しい進歩により, これまでまったく原因がわからなかった疾患の原因遺伝子や染色体異常などが明らかになってきた. 特にマイクロアレイ染色体検査の普及により新たに明らかになったゲノムコピー数異常, あるいは染色体微細構造異常においては, 自閉症スペクトラム障害を示すものが多い. 患者レベルで見つかる変異は様々であり, 1つの原因では説明ができない. しかし, 神経細胞のシナプス機能に関連している遺伝子のコピー数変化が関与していることが多いということがわかってきた. 今後研究が加速し, さらに多くのことが明らかになると思われる.

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© 2014 一般社団法人日本小児神経学会
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