脳と発達
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重症心身障害児(者)における声門閉鎖術の長期予後の検討
小竹 悠子早川 美佳竹内 千仙三枝 英人南谷 幹之今井 祐之
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2023 年 55 巻 6 号 p. 452-455

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抄録

 重症心身障害児(者)10例における,声門閉鎖術後5年以上の長期経過を検討した.術後の縫合離開が2例あったが再手術後の経過は良好で,全例で長期の誤嚥防止効果が認められ,気管腕頭動脈瘻の発生もなかった.カニューレフリーや経口摂取の継続は困難で,特に術前の非侵襲的陽圧換気(NPPV)実施例では,全例で経過中に気管切開下陽圧換気(TPPV)が必要となった.誤嚥が顕著な例では,呼吸機能低下前に誤嚥防止術が望まれる.

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© 2023 一般社団法人日本小児神経学会
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