脳と発達
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遺伝相談の進め方
大倉 興司
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1980 年 12 巻 3 号 p. 198-203

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抄録
年間2ないし3万件の潜在的需要があると推定される遺伝相談を, 適正に国民に提供するシステムを説明した.
A) 遺伝相談の窓口
潜在化した需要に対し, 望むもの, 必要とするものへ地域社会の中で, 行政機構も含めて広い窓口が必要である.
B) 遺伝相談クリニック
正確な診断, 正確な家系資料, 遺伝的危険率の推定, そしてアドバイスを行なうには, 臨床各科の専門医, 臨床遺伝学者, パラメディカル・スタッフの協同と, グループ・カウンセリングが重要な方法である.
C) アフター・ケア
必要に応じて生殖の制限を行なうことになるが, この目的を貫徹させるには特に精神的な支援を含めたアフター・ケアのシステムが必要である.以上についての詳細な説明を行なった.
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© 日本小児小児神経学会
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