脳と発達
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てんかん児の学校生活上の取扱いについて
教師に対するアンケート調査より
小野 元子牧野 定夫
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1983 年 15 巻 5 号 p. 410-416

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抄録

てんかん児の学校生活上の取り扱いについて, 千葉市内の小学校3校, 中学校3校, 養護学校 (精神薄弱) 1校の全教師にアンケート調査を行つた. 対象人数229名中, 回答人数190名で, 回収率は83%であった.
1) てんかんに対する理解度では, 一般の小中学校では約半数の教師が正しく理解しているといえる. 養護学校では約80%の教師が正しく理解している.
2) 学校における取扱いの問題点で, 親から学校への報告は, てんかん児担任経験有の教師の約80%がうけているが, はつきり病名をいわれたのは, 約半数であった. 病名が不明のため, 学校現場で困った経験のあるものは少なかった.
3) 学校生活上の諸配慮では, 体育, 行事参加についての意見を求めたところ, 約80%が配慮しながら普通にしてもよいと答えていた.

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© 日本小児小児神経学会
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