抄録
剖検で確認されているinfantile neuroaxonal dystrophyの末稍神経を形態的に観察し, 以下の結果を得た.
(1) 末稍神経でも中枢神経と同様に, 軸索内に本疾患に特徴的な膜状, 管状構造物の異常増殖がみられ, 末稍神経生検の診断価値の高い事が確認された.
(2) 腓腹神経での神経線維密度の減少はなかった. dystrophic axonは有髄線維で0.5%, 無髄線維で0.6%にみられ, 無髄線維での頻度が高い傾向にあった. またdystrophic axonは線維の太さに関係なく存在していた.