脳と発達
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未熟児の保育体位-乳幼児期の発達における左右差への影響
小西 行郎栗山 政憲三河 春樹鈴木 順子
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1987 年 19 巻 1 号 p. 3-8

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抄録
比較的リスクの少ない未熟児を出生直後より仰臥位で保育した44名 (仰臥位群) と腹臥位で保育した37名 (腹臥位群) に分け乳幼児期の姿勢や利き手との関係を比較検討した.コントロールとして正常成熟児53名を用いた.asymmetrical head turning (AHT) は仰臥位群で右側のAHTが著明であり, このAHTは頭の変形, 脊柱の彎曲および利き手, 外旋歩行と密接に関係していた.正常成熟児でもこの寝ぐせと乳幼児期の姿勢や利き手との関連は示唆されたが未熟児に比べてその影響は小さかった.腹臥位群では, 寝ぐせは頻度も少なく, したがって頭の変形, 脊柱の彎曲なども少なかった.利き手は両手利きが多いのが特徴的であった.
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© 日本小児小児神経学会
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