脳と発達
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神経筋疾患の骨格筋computed tomography (CT)
とくに骨格筋CT所見と組織学的所見との対比
長尾 秀夫森本 武彦高橋 貢羽原 心治永井 宏尚松田 博
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キーワード: 筋生検, 神経筋疾患
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1987 年 19 巻 3 号 p. 216-221

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抄録
神経筋疾患8例の骨格筋CT所見と開放生検によって得られた骨格筋の組織学的所見を対比し, 骨格筋CTの診断的価値について検討し以下の結果を得た.
(1) 骨格筋CT所見で低吸収域がみられない症例においてもすでに組織学的には明らかな病変が認められ, 高度の低吸収域がみられる症例では結合組織の増殖や脂肪の浸潤が著しく, 筋線維が認められないものがあった.したがって筋生検は骨格筋CTで軽度の低吸収域が認められる筋で行うのが適当と思われる.
(2) floppy infantでは筋萎縮が著しく, 筋全体が均一な病変を示すために骨格筋CTで低吸収域がみられない場合にもCT値は病変を明らかにする可能性がある.
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© 日本小児小児神経学会
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