脳と発達
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Startle diseaseの一女児例
白坂 幸義高尾 龍雄鈴木 順子
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1987 年 19 巻 3 号 p. 229-233

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抄録

rtle diseaseの9歳の女児例を報告した.驚愕による転倒発作とそれに伴う顔面の外傷および夜間ミオクローヌスなどの典型的な症状の他には非典型的症状として, 軽度精神発達遅滞, ねぼけ, 発作間歇時の脳波上の異常波, 症状の日内変動がみられた.このうち症状の日内変動は午前中にのみ驚愕転倒発作がみられるというもので他の報告にはみられず, 本症の病態に何らかの関連性をもつ可能性を示唆する所見として興味深いと思われた.他報告にも非典型例の記載があり, 本症を症候群であるとするのが妥当と考える.
本症例に睡眠ポリグラムを施行したところ徐波睡眠の比率の低下が認められた.
他報告同様clonazepamが著効した.

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© 日本小児小児神経学会
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