脳と発達
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低カリウム性周期性四肢麻痺, 近位筋力低下を呈し, 核崩壊を主病変とする筋原性変化を認めた1女児例
於保 祐子鈴木 義之埜中 征哉
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1987 年 19 巻 6 号 p. 519-521

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抄録

生直後から筋力低下があり, 精神発達遅滞を認め, 2歳2カ月で低カリウム性周期性四肢麻痺を発症し, 四肢近位筋の軽度萎縮, CKの持続高値を伴った女児を経験した. 現在までの検索では, 染色体は正常で, 免疫学的には異常なかったが, グルコース経口負荷試験で血糖上昇とインスリン分泌の低反応を認めた. 3歳2カ月で行った筋生検で, 核崩壊が主病変と考えられる特異な変化を得た. 本例の臨床症状および筋生検所見は, 従来報告されたいずれとも異なると考えられる.

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© 日本小児小児神経学会
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