抄録
小児の発作性疾患30例に, 日常生活下で24時間の脳波記録ができるA/EEG (ambulatory EEG monitoring system) を使用した. R/EEG (通常脳波記録) と比較すると, 発作時脳波記録率で4.4倍, 発作間敏時での, てんかん性異常波の検出率で1.43倍の診断率を示した.
A/EEGは, てんかんと非てんかん性発作の鑑別, pseudoseizureの診断, 家族の発作認識度の評価, 治療効果の指標, 発作波の日内リズムの検討などに有効であり, また小児の発作性疾患の病態を把握する上でも, 有用な検査法と思われた.