脳と発達
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Dejerine-Sottas病 (hereditary motor & sensory neuropathytype III) の臨床的, 病理的検討
舘 延忠細谷 静恵渡辺 睦子佐々木 公男永岡 正人若井 周治亀田 桂司南 良二
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1988 年 20 巻 3 号 p. 211-216

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抄録
Dejerine-Sottas病 (hereditary motor & sensory neuropathy) 3症例の臨床所見と腓腹神経所見に関して報告した. 全例, 運動発達遅延を認め, 歩行は失調性で年齢が進むにつれて失調性歩行は改善された. Gowersの徴候陽性, Romberg徴候陽性, 深部知覚障害, 髄液蛋白の著明な増加, MCVの著明な遅延を示した. 両親は, 神経学的には異常を認めず, MCVも正常であった. 腓腹神経所見は, 脱髄および再生の所見はなく, hypomyelinationが特徴であった. onionbulb形成は, 症例により異なっていた. 全例において無髄線維密度は低下し, 特に年長児においては, 著明に低下していた. 1例のみ症状は進行していたが, 他の2例は, 進行はなく歩行はむしろ安定してきた.
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© 日本小児小児神経学会
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