脳と発達
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小児水頭症における圧可変式シャントによる手術経験
布施 孝久高木 卓爾大野 正弘永井 肇
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1988 年 20 巻 5 号 p. 433-435

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抄録

著者らは圧可変式バルブが組み込まれたSOPHY社製シャントを新生児水頭症2症例 (未熟児例, 成熟児例) と, 小脳腫瘍に合併した幼児水頭症1症例に使用する機会があったので報告した. 新生児ではいずれもバルブ圧は低圧としたが, 未熟児例においてはシャントのoverdrainageによる急激な頭囲縮小をバルブ圧を低圧から中圧に変更することにより回避することができた.幼児例ではバルブ圧は中圧としたが, 後頭下開頭により腫瘍 (astrocytoma grade3) の亜全摘を行い, 放射線治療後は高圧として経過観察中である. バルブが従来のものよりやや大型なので術後の縫合不全や皮膚の壊死が心配されたが, 著者らの経験した3症例では問題はなかった.
今後の問題としては, 磁石が装着されているため術後のMRI検査ができなくなる可能性があるが, この点については現在検討中である.

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© 日本小児小児神経学会
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