Lennox-Gastaut syndrome (LGS) が寛解した後に, 前頭葉起源と思われる部分発作を発現した稀な1例を報告した.患者は17歳男子.7歳5カ月時にLGSを発症したが12歳時より発作消失し, てんかん性突発波も認められなくなった.15歳時発作再現, 発作時脳波およびVTRに記録された臨床発作像の検討から, 発作は前頭葉起源と考えられた.発作は腰を左右に振る動きで始まり, 次いで下肢の伸展屈曲が認められ, 激しい体動が引き続いた.意識回復は速やかであった.口部自動症は終始欠如していた.長期発作反復の結果, 新たにてんかん焦点が特に前頭部に形成されたもので, 特殊なsecondaryepil eptogenesisの例と考えられた.