ムコ多糖症 (MPS IS2例, IIA1例, IIIB2例, VI1例) 6症例を対象とし, 頭部MRIを施行し, その有用性を検討した.
MPS II A, Viでは大脳白質内に大小散在性のT1, T2延長像が認められ, MPSに特徴的な水溶性の酸性ムコ多糖を含有する血管周囲の小窩や小嚢胞性病変をあらわす病理変化に対応すると考えられた.またMPS II A, III Bでは大脳白質は全体にその特有の信号強度を示さず, 髄鞘の障害が考えられ, この病変と精神発達遅滞との関連が示唆された.一方MPSISでは脳内に異常所見は検出されなかった.MRIはMPSに特徴的な病理変化に対応すると思われる所見を得ることができMPSの病型の鑑別診断に有用である.
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