脳と発達
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ニーマンピック病モデルマウスにおけるコレステロール・エステル化障害に関して
所 敏治山本 敏春奥野 章鈴木 英明宮脇 茂樹前川 喜平衛藤 義勝
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1991 年 23 巻 1 号 p. 98-100

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抄録
我々は, ニーマンピック病モデルマウスとして知られるC57BL/KsJ系spm/spmマウスのコレステロール代謝を検討した.肝臓, 脾臓, 腎臓などの各臓器におけるコレステロールの蓄積は, 対照と比べ約1.5-4.0倍と増加し, その細胞内局在は, フィリピン染色を用いた組織螢光染色法による光顕所見や電顕所見により, ライソゾームにあることが明らかとなった.さらに, ニーマンピック病モデルマウス皮膚繊維芽細胞を用い, 3H-01eateのcholesteryl-[3H]-oleateへの取り込みを検討することにより, 本症モデルマウスに, コレステロールのエステル化障害が存在することを見いだすことができた.
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© 日本小児小児神経学会
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