脳と発達
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てんかん治療中止例における再発特徴
年齢因子の関与について
山谷 美和小西 徹松沢 純子本郷 和久八木 信一
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2000 年 32 巻 1 号 p. 15-20

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抄録

てんかん治療を中止した556例における再発特徴について, 年齢因子との関係を中心に検討した.治療中止年齢は各てんかん症候群間でほぼ一定していた.再発は80例 (14.4%) で認め, 思春期以降に治療中止した例で高頻度であった.てんかん症候群別にみると, 思春期以降発症の特発性全般てんかん, 症候性局在関連性てんかん, 潜因性あるいは症候性全般てんかんで高頻度であった.再発年齢は, 前思春期 (9~11歳) と青年期 (17~19歳) に2つのピークを認めた.56例は中止1年以内に再発し, 以前と同様の発作を示したが, 1年以降で再発した24例中16例は明らかに異なった発作型を示し, 再発年齢に好発するてんかん症候群の特性を満たしていた.

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© 日本小児小児神経学会
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