脳と発達
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極低出生体重児に対する早期介入の発達効果の検討
大城 昌平有澤 孝吉高橋 達也穐山 富太郎後藤 ヨシ子福田 雅文齋藤 寛
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2001 年 33 巻 1 号 p. 31-36

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抄録
低出生体重児に対するearly intervention program (EIP) の発達面での効果を検討した.対象は, 1990~1996年に当院未熟児室にて加療し, 抽出条件を満たした極低出生体重児48例である.EIP実施前のhistorical control (18例) と, EIP実施後の介入群 (30例) を比較した.べースライン状態などの交絡因子となりうる変数は, 重回帰分析を用いて補正した.介入群は対照群に比べて, EIP後 (対照群では対応する在胎換算44週時) のBrazelton新生児行動評価 (NBAS) クラスター値 (方位反応, 運動, 状態の幅, 状態調整) および修正12カ月時のBayley乳幼児発達検査法の精神・運動発達指数が有意に高値であった.EIPは極低出生体重児の新生児行動の発達に好影響を及ぼすと考えられた.
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© 日本小児小児神経学会
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