脳と発達
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脊髄電気刺激療法を試みたcomplex regional pain syndromeの2例
松井 美華友田 明美大谷 宜伸三池 輝久平田 好文
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2003 年 35 巻 4 号 p. 331-335

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抄録
若年齢で発症し, 各種の保存療法に反応せず, 病期の進行または慢性難治化を認めた複合部分的疼痛症候群complex regional pain syndrome (CRPS) の2症例に, 脊髄電気刺激療法 (spinal cord stimulation: SCS) を施行した. 疼痛緩和と日常生活動作 (ADL) の改善に有効で, 慢性疼痛により2次的に生じた精神的な症状も軽快したため, 投薬も減量または中止できた. 若年例のCRPSでも自然軽決せず, 早期診断, 治療にもかかわらず再燃や進行を認めて難治化する症例に対しては, 交感神経ブロックやSCSなどの治療が期待できると思われた.
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© 日本小児小児神経学会
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