脳と発達
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福岡県南部における養護学校の課題
医療的ケアを必要とする生徒の実態
馬渡 直子刈茅 茂山下 裕史朗高嶋 幸男松石 豊次郎
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2007 年 39 巻 5 号 p. 373-377

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抄録
福岡県南部において, 看護師配置のない養護学校では児童生徒の医療的ケアがどのように行われているかについて調査を行った.調査は養護学校4校の児童生徒633名を対象に担任教諭へのアンケートで行った. その結果, 全体の24%が何らかの医療的ケアを受けており, 特に医療三行為 (吸引, 経管栄養, 導尿) を要する児童生徒は訪問教育が主体であり, 通学する際には家族の常時付き添いが必要であった. また, 摂食嚥下や呼吸の問題に担任教諭が不安を抱いていること, 医療的ケアの必要な予備軍も存在し得ることが明らかとなった. 児童生徒の安全で健康的な学校生活のため, 医療, 療育スタッフの連携のもと, 医療的ケアの整備・拡大が急がれる.
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© 日本小児小児神経学会
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