脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
小児難治性てんかんのケトン食療法に関する研究
第2編: 飢餓及びケトン食療法中の脳波所見の推移に関する研究
田島 節子
著者情報
ジャーナル フリー

1977 年 9 巻 2 号 p. 136-144

詳細
抄録
1) 小児難治性てんかん児51例 (男児30例, 女児21例) にケトン食療法を行ない, その効果を脳波学的に検討した.
2) ケトン食療法が効果を示し発作波の消失あるいは著減をみたのは, 発作波型別にみるとDEPを示すものが多かったが, ほぼ同様の効果はLEPについても認められた.飢餓後半期またはケトン食開始2週間までに発作波が消失した例は全対象の58%に及んだ.
3) 基礎波は飢餓後半期には高度の高振幅徐波化傾向を示したが, 一般にケトン食開始後徐波は著減し, 速波が増加し, かつ, より律動的となり, 治療開始前の基礎活動より, さらに改善された.
著者関連情報
© 日本小児小児神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top