沖縄地理
Online ISSN : 2435-7642
Print ISSN : 0916-6084
沖縄県宮古島市大神島における観光地化と住民意識
2014年と2018年の比較
堀本 雅章
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2020 年 20 巻 p. 1-13

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抄録

近年沖縄県の入域観光客数は増加の一途をたどっているが,県内の離島においてもそれが増加している場合がある.例えば,限界集落である宮古島市大神島大神集落においても増加を続けている.筆者は既に,2012年と2014年に観光に対する住民意識の比較を行った.入域観光客数の増加に対し,両年とも否定的な回答は全くなかった.その後も入域観光客数は増加を続け,2018年9月に3度目の観光に関する意識調査を実施した結果,はじめて観光客の減少を望む回答がみられた.受け入れ体制以上に観光客が増えたこと,素朴な大神島を散策する観光客からシュノーケリング客が中心となり,客層の変化が生じたことによる.一方,食堂の開業は,観光客にとって便利になっただけでなく,住民の憩いの場としての役割もある.

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© 2020 沖縄地理学会
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