抄録
この研究の目的は、ミストサウナ入浴中の等張性運動が酸素摂取量に及ぼす影響を運動のみと比較検討することである。
若年健康男性10名(平均年齢20.5歳)を対象として、呼吸代謝測定装置を用いて酸素摂取量・呼吸数を、サーミスターを用いて鼓膜温を連続的に、オシロメトリック血圧計を用いて心拍数を安静時、課題負荷5、10分後とその後の安静時に、体重を実験前後に測定した。課題としてミストサウナ入浴のみ、ミストサウナ入浴と等張性運動、熱的中立環境下で等張性運動のみの3条件を行なった。課題前の安静を10分、課題を10分、課題終了後の安静を20分間行なった。ミストサウナ入浴環境は温度38℃、湿度100%RHとし、安静のための部屋は室温28℃、湿度52%RHに維持した。
ミストサウナ入浴中の運動は熱的中立環境下での運動に比べて、課題10分間の酸素摂取量、鼓膜温、心拍数が有意な増加を示し、体重が有意に減少した。また、ミストサウナ入浴中の運動による酸素摂取量は、熱的中立環境下での運動によるものとミストサウナ入浴のみのものを加算した値より大きかった。これは、ミストサウナ入浴による温熱作用と運動の相乗効果によるものと考えられた。
これらのことより、ミストサウナ入浴時に運動をすることは、熱的中率環境下で運動するよりエネルギー代謝を促進するため、メタボリックシンドロームの予防に寄与すると考えられ、健康維持に役立つ方法であることが示唆された。