音声研究
Online ISSN : 2189-5961
Print ISSN : 1342-8675
研究論文
東京方言話者の単語音声におけるおそ下がりの生起条件の調査
北村 達也天川 雄太波多野 博顕
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 23 巻 p. 165-173

詳細
抄録

おそ下がりは,アクセント核に後続するモーラに基本周波数の下がり目が生じる現象である。本研究では,東京方言話者の男性21名,女性27名,計48名が読み上げた230語の単語音声を対象にしておそ下がりの生起条件を調査した。その結果,おそ下がりは(1)男性よりも女性の方が生じやすい,(2)中高型よりも頭高型の語に現れやすい,(3)語に含まれるモーラ数が多い方が現れやすい,(4)アクセント核のあるモーラに後続するモーラに広母音を持つ語で現れやすいことが示された。

著者関連情報
© 2019 日本音声学会
前の記事 次の記事
feedback
Top