本研究は日本人英語学習者のための実用的な音読評価用尺度の開発を目指すものである。日本において音読は英語授業のなかで広く用いられてきた。学習者の音読能力を向上させるために,教師は即座のフィードバックを行わなくてはならない。よって,効果的な指導の実現に向けて,理解しやすく信頼性の高い評価尺度の開発が必要である。本研究では2種の評価方法として,ルーブリック(3項目[正確さ,英語らしさ,聞き取りやすさ]とRBB尺度(ルーブリックに基づく二値選択・境界定義尺度)が作成された。日本人英語学習者(大学生)35名のデータを分析した結果,RBB尺度はルーブリックの評価項目を反映させた尺度であることが示唆された。