抄録
本研究は、急性期脳卒中看護におけるポジショニング(患者の状態に合わせて身体的にも精神的にも安楽な体位)の実践に関する現状と課題を明らかにすることを目的として文献検討を行った。医学中央雑誌Web版Ver.6を用いて過去10年間および原著論文に限定し、キーワード検索を行い4件の文献を抽出した。文献では、ポジショニングを必要とする患者の状態に適した手技や方法について、多職種で連携し実践することの重要性や、脳卒中発症に伴う二次的な合併症を予防するために必要なポジショニングについて示されていた。筋緊張が緩和された安楽なポジショニングやリハビリの準備として意味づけるポジショニングに関する文献は見当たらず、急性期脳卒中看護におけるポジショニングの重要性について、多面的に検討を重ねることが今後の課題である。